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西村由美子の「御朱印★漫遊記」

御朱印ライター西村由美子の 御朱印★漫遊記



テラネスWebサイトの新コーナー「御朱印★漫遊記」がスタートしました。
このページでは、京都市在住の御朱印ライター 西村由美子さんに、京都のお寺を気ままに巡って頂き、お寺の情報や
御朱印の紹介などを発信していく企画です。




第一回目は京都では珍しい律宗の寺院「壬生寺」です。

漫遊記01 壬生寺 表門
表門(撮影:西村由美子)

◆新選組ゆかりの地へ
阪急大宮駅を降りて西へ。ビルや住宅などが立ち並ぶ観光地らしくない場所を5分ほど歩んで行くと、チラホラと若い観光客のような人とすれ違う。壬生川通から綾小路通に入り、旧前川邸あたりまでくると「新選組」の文字が見え隠れ。壬生寺は新選組ゆかりの地として〝聖地巡礼〟のひとつになっている。
江戸からやってきた新選組の隊士たちは、壬生寺の隣にある八木邸や前川邸などを屯所として居住し、京都の警備に当たっていた。壬生寺では武術の練習をしていたそうで、山門から境内に入ってすぐ右側にある阿弥陀堂を抜けた奥にある壬生塚(拝観料100円)には近藤勇の胸像と遺髪塔のほか隊士の墓もある。本来ならば最初に本堂へ向かうのだが、ここはやはり新撰組の印象が強い。まずは壬生塚から参拝するのもいいのでは。

参道に戻ってさらに進み本堂へ。通常は内部公開されていないので外から拝するだけだが、昭和45年(1970)に唐招提寺から移された本尊・延命地蔵菩薩立像が祀られている。壬生寺は園城寺(三井寺)の快賢僧都によって正暦2年(991)に創建された古刹だが、火災で焼失して正元元年(1259)に再興。しかし昭和37年(1962)再び火災によって本堂が全焼。本尊も失ったため、律宗の総本山である唐招提寺から現在の本尊を譲り受けたという。

漫遊記01 壬生寺 本堂
本堂(撮影:西村由美子)

本堂へ上がれないお寺というのは少々残念な気もするが仕方ない。 本堂に向かって左側に気になる建物がある。
タイのパゴダを思わせるような千体仏塔で、明治に入って都市計画のために移動せざるをえなかった仏塔を集めたものだとか。
こちらも内部を見ることはできないが、存在感のある仏塔にしばし目を奪われながら境内を北へと進む。




◆壬生狂言開催時には限定御朱印が登場

漫遊記01 壬生狂言開催 限定朱印
壬生狂言 限定朱印

北門の近くには安政3年(1856)創建で重要文化財の狂言堂(大念佛堂)がある。
ここは壬生寺のもうひとつの見所と言える、壬生狂言をおこなう場所。
拡声器のない鎌倉時代、仏教をわかりやすく説くために、身振り手振りで大げさに表現した無言劇が壬生狂言だ。
現在では重要無形文化財に指定されており、春の大念仏会(4月29日〜5月5日)、秋の特別公開(10月の体育の日を含む三連休)、節分の公開時(2月の節分の前日と当日の二日間)に見ることができる。
節分祭もまた有名だ。平安時代に白河天皇より篤く信仰され、御所の裏鬼門に当たる壬生寺にて、天皇の発願した節分厄除大法会が始まったという、由緒正しい歴史もある。日程を合わせてぜひ行きたい祭事だ。
さて、狂言堂の向かいの寺務所で御朱印を拝受する。
帳面を預けると参拝中に書いてくれる場合や、住職と向き合って書いている様子まで見ることができる場合もあるが、こちらでは窓口で欲しい御朱印を伝えると内部で書いてくれて、その間はそのまま外で待つというスタイル。
節分祭など人が多い時は行列ができることもある。普段は本尊の「地蔵尊」、洛陽三十三所観音霊場第二十八番「大悲殿」、京都十二薬師霊場第四番「歯薬師」の三種類だが、壬生狂言開催中は限定御朱印も登場する。
狂言で使う面が印となっており、書置きのみだが並んででも拝受したくなる記念の一枚だ。


◆本尊だけでなく観音菩薩、薬師如来も!

漫遊記01 壬生寺 中院
中院(撮影:西村由美子)

そういえば、拝受した御朱印のうち本尊「地蔵尊」は本堂に祀られているけれど、観音菩薩や薬師如来はどこに祀られているのだろう?
御朱印を拝受した寺務所から本堂前まで戻り、表門の方へ進むと右側に塔頭の中院がある。
最初に参拝した壬生塚がある阿弥陀堂のちょうど向かいという位置。こちらに洛陽三十三所観音霊場第二十八番の十一面観音菩薩が鎮座。かつては十一あった塔頭も、今やこの中院のみという。中には入れないが鎌倉時代作という観音さまを拝めるのはありがたい。 残るのは薬師如来だが、元は阿弥陀堂の地下の資料館に祀られていたが、平成29年(2017)から十一面観音菩薩の隣のお堂にお引っ越しされていた。
こちらも中には入れず窓から覗いて拝むようになっているが、平安時代作のきれいな薬師如来を無料で拝することができるようになったのは嬉しい。
御朱印に書かれる「歯薬師」というのは、歯の病気にご利益があるからと、お顔が「ハ、ハ、ハ」と笑っているように見えるから、だとか…!? 笑っているように見えるかは、ぜひ実物を見て確かめて欲しい。





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